速いとかドリフト出来るではなく、本当に運転が上手いのは上級ドライバー

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ドリフト開眼の瞬間

平成26年の9月15日に営業終了した仙台ハイランドレースウェイのコースレイアウトはアップダウンがあり、一度走ったくらいではとても覚えきれない複雑なレイアウトは峠のワインディングロードを彷佛とさせた。峠ランナーだった私にとって最高に魅力的かつ新鮮だったハイランドには、主宰するサークルのメンバー総勢80名くらいで関東から遠征していた。確か3度目の遠征の時だったと思う。絶対に晴天を信じた私は当時の愛車だったRX-7にドライ専用タイヤ(ほとんど溝のないスリックのようなスポーツタイヤ)を装着して出かけたのだが、仙台は雨だった。小雨であればストリート用スポーツラジアルを上回るグリップ性能を発揮するドライ専用タイヤだが、路面はヘビーウェット。危険なのは明らかだったが「せっかく遠征したのだから絶対に走る」と虚勢を張って走り続けた。仲間とのバトルに熱中するあまり3速で進入する最終コーナーに明らかなオーバースピードで入った瞬間、テールがスライドをはじめた。アクセルをオフってもスライドは止まらない。本能的にアクセルでコントロールしたのだと思う。なぜかドリフト状態のまま最終コーナーをクリアしている自分がいた。1速ギヤで8の字ターンの練習をする時にしか経験したことのないドリフト。3速ギヤで、しかもウェット路面でコントロールする自分に酔った。その後の最終コーナーは全てドリフトでクリア。10ラップ以上にわたって一度も失敗しなかった。理由は全くわからない。それでも間違いなくドリフトコントロールが出来るようになっていたのだ。

フォトサンプル

ドリフト走行を可能にしたもの

もし私が8の字ターンなどの基礎練習をしていなかったら、時速100キロ以上のウェット路面で本能的にアクセルコントロールできただろうか? テールがスライドした瞬間に見えたのは最終コーナーイン側のガードレールだった。自走で東京まで帰らねばならないからクラッシュはできない。ハイランドの最終コーナーは右コーナーなので、ステアリングは左に切った。このハンドル操作をカウンターステアというが、多くの場合はドライバーの意志とは無関係に「カウンターステアがあたってしまう」ものだ。
コース幅の広いサーキットだから右コーナーで左にステアリングを切ることも当たり前にできるのだが、もしこれが片側1車線の道路ならどうなるのだろう? 左にステアリングを切るには相当な度胸が必要で、多くの方はブレーキをかけるはずだ。運がよければ何処にもぶつかることなくコーナーの真ん中で止まれる。カウンターステアに必要なのはアクセルコントロールとブレーキングである。右コーナーなのに左にハンドルを切る行為をサーキット走行経験を持たない大多数の自動車運転免許証保持者の方々は発想するだろうか? ほとんどのドライバーはクルマはハンドルを切った方向に曲がると信じて疑わない。

ドリフトはドラテクワンシーン

ステアリングを切った方向と逆にコーナリングするドリフトテクニックをマスター、いやマスターできなくともサーキットで体験するだけでクルマは必ずしもステアリングを切った方向には曲がらないことを知る。自動運転化が進んでゆく社会で自動車運転教習所が次の段階を考えるのなら「ドリフトマスターコース」「ドリフト体験コース」だと思ったりもする。ドライビングを自動化する技術と双璧を成すのはドライビングテクニックである。「スピードを出すな」という教育だけで無謀運転による事故は防げるのだろうか? アンチロックブレーキシステムが標準化すれば、ブレーキングロックの体験は必要なくなるだろうか? 免許証をとって間もない、運転が楽しくて仕方のないスピード好きな青年が突如高速道路でスコールに遭遇したら・・・ブレーキング中に何の前触れもなくアンチブレーキロックシステムが故障したら・・・パニックの瞬間は日常で起こりうる。

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